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第20回日本臨床脳神経外科学会を開催する日本臨床脳神経外科学会荒木攻会長

2017年07月07日

     荒木攻会長
広島から平和・文化・健康発信
 第20回日本臨床脳神経外科学会を15日(土)・16日(日)、広島市中区の広島国際会議場で開催する荒木攻会長(医療法人光臨会荒木脳神経外科病院理事長)に広島で開催する意義や市民への思いについて聴いた。日本全国から脳神経外科医のみならず多彩な分野の医療関係者が集う。16日は、一般向け市民公開講座がある。
 広島開催の意義は─。
 母体である日本臨床脳神経外科学会から、世界で初めての被爆都市として知られる広島で一度開催してほしいと二年前に声掛けがあり実現しました。
 全国から数多く来広する医療関係者に、風化しつつある被爆都市・広島をもう一度はっきりと見ていただきたい。そのために、学会参加者は、広島市平和記念資料館などを無料で見学していただけるようにしました。
 多彩な分野の医療関係者が来広します─。
 最先端医療の質向上を目的とした日本脳神経外科学会が別にあります。一方で、私たちの日本臨床脳神経外科学会は医師だけでなく、コ・メディカルが一緒になっているのが特徴です。医療の質向上は医師1人だけではできません。脳神経外科医と脳神経外科にかかわる人たちが一体となった「チーム医療」に取り組み、質の底上げをするのが狙いです。
 具体的な質向上の一例として今、当院が取り組んでいるのが「超急性期」の脳梗塞に対する血行再建術です。詰まった脳の血管の血行を短時間で再建しなければなりません。具体的には、太ももの付け根から血管の中にカテーテルを入れて、詰まった部位の血栓を取り去る血栓回収術です。
 患者が救急車で病院のドア(D)まで運ばれて来ます。カテーテルを血栓まで伸ばす技術を「パンクチャー(P)」と言います。ドアからパンクチャーまでの「D to P」を、当院の場合は六十分以内が目標です。
 その間には、さまざまな検査・診断が必要です。医師とコ・メディカルがそれぞれ役割分担して、例えば看護師は手術室をセットし必要な器具・道具をいかに早く整えるか、あるいは、診療放射線技師はいかに短い時間で必要な情報を提供できるようにするかを考える。事務なども含めて素早く動けないと実現しません。特に夜間はスタッフも少ない。それをカバーして時間短縮するにはチーム医療の充実が不可欠です。役割分担に乗っ取って自立して行動して総合機能を発揮するんです。
 ほかの病気でもチーム医療があり、それぞれの場面で医師とコ・メディカルで学ぶ必要があります。
 病気の予防の面も取り上げています─。
 今、ウエートを置かれているのは認知症です。厚生労働省も非常に重視しています。高齢者数の増加は認知症患者数の増加につながります。患者が増えれば医療費も嵩みます。
 これまでは、認知症の進行を遅らせることが研究の目的でした。薬も治療もです。ですが現在は、製薬メーカーが認知症を治す薬の開発に取り組んでいます。学会では、その辺りの最新情報も出てくると思います。
 市民公開講座は─。
 皆さんにとっては市民公開講座が中心になると思います。平和と文化の講座で教養を深めていただきたい。なおかつ第三部は皆さんの健康増進につながっています。ぜひ参加して聴いてください。
 医療機関として医療分野での地域貢献はもちろん、平和活動や文化育成などさまざまな面でも地元貢献していく必要を感じています。
     ◇
第20回日本臨床脳神経外科学会 16日の市民公開講座
平和・文化・健康の講演聴いて
 第20回日本臨床脳神経外科学会(会長─医療法人光臨会荒木脳神経外科病院・荒木攻理事長)が15日(土)・16日(日)、広島中区の広島国際会議場で開催される。二日間で78題の講演・シンポジウム・セミナーがある。16日午前10時~午後4時半は市民公開講座。一般も入場無料で聴講できる。同学会は、定員1500人の来場を誘っている。
 市民公開講座第1部は「ヒロシマは私たちに何を語るか」。戦後、核兵器全面禁止を訴え、「広島の父」「原爆市長」と呼ばれた当時の浜井信三元広島市長の子息・浜井順三氏、元広島市長・平岡敬氏、公益財団法人放射線影響研究所・児玉和紀主席研究員が、それぞれ平和活動、被曝による病気などについて話す。
 第2部は午後1時~、県無形文化財の刀匠・久保善博氏の「古名刀再現への挑戦~科学する刀鍛冶」。
 第3部(午後2時半~)は「増加する脳神経疾患への予防と治療~脳疾患から見る2025年問題」。団塊世代の高齢者急増を予測される25年を前に「知ったら伝えたくなる認知症予防─生活習慣病との深い関係─」と題し、国立循環器病研究センター・猪原匡史脳神経内科部長が講演。神戸市立医療センター中央市民病院の坂井信幸脳神経外科部長が「脳卒中の最新治療と医療連携」と続く。
 詳細・問合は、同学会ホームページで。
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