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佐伯区出身指揮者・林直之さん地元初タクト うれしさと緊張広響と共演 18日には西区でコンサート

2018年03月09日

 
(C)AVALON studio
東京を拠点に活動する林さん。地元での初めての指揮に気持ちが高ぶっている
 【佐伯区】広島交響楽団の広島市巡回コンサート「マイタウンオーケストラ広響」(広島交響楽協会・同市PTA協議会・各区PTA連合会主催)が、区内各所で開催中だ。東京で活動している同市佐伯区の市立五日市観音中学校出身の指揮者・林直之さん(40)が、17日(土)東区民文化センター、18日(日)西区民文化センター、21日(水)JMSアステールプラザで指揮台に立つ。指揮者となり約十年。広島の演奏会での初タクトに「うれしさもあり緊張もある」と楽しみにしている。
 「母親が何か楽器を習わせたがった」。4歳からエレクトーンを始め、ピアノ教室に通った。空手や剣道、珠算も習ったが、最後まで続いたのがピアノ。受験のため鍵盤から指を離した。
 愛媛県の進学校・愛光高校で1つ目の人生の転機を迎える。邦楽・洋楽を聴いていたが、同級生からホルストの組曲「惑星」のCD3枚を渡された。同じ曲でも指揮者によってテンポや楽器の音色が異なることに衝撃を受けクラシックに傾倒する。あくまで趣味であり、当時は航空宇宙工学に興味を持ち、京都大学工学部物理工学科へ進学することが決まった。だが、入学前、人生の指針となる2つ目の出来事が待っていた。世界的な指揮者・ブロムシュテットの演奏会。聞き終えた瞬間、自然と涙がこぼれ落ちた。入学後、大阪では毎日のようにクラシックコンサートがあった。アルバイト代を全て注ぎ込み、週五、六日通い詰めるほどのめり込んだ。「見れば見るほど光り輝いていた。感動を与えたい」。夢を諦め切れず親に思いをぶつけると「納得するまですればいい」と背中を押してくれた。
 大学を休学し東京藝術大学音楽学部指揮科の佐藤功太郎教授や小林研一郎氏にも師事し再勉強し、同科に挑んだ。定員2人に対し受験したのは約10人。最後と決めた3度目の挑戦、29歳での遅咲きのサクラサク。「京大の時よりうれしかった」。大学では、指揮をゼロから学んだ。客席とは違い音色が包み込む。台に立たないと分からない高揚感、奏者とともにつくり上げる一体感がそこにはあった。3年生の時、瀬戸フィルハーモニー交響楽団の演奏会に客演で招かれデビュー。「普通は若手が振ることのできない大曲」ベートーヴェン「交響曲第9番」を任された。以降、同楽団の演奏会には3回、呼ばれた。
 卒業後はオーディションを受け文化財団の指揮研究員にもなった。イタリアであった国際コンクールでは二年連続ベスト6セミファイナリスト、ポーランドのコンクール3位に加え楽団員の投票でオーケストラ賞にも選ばれた。「この人に任せておけば安心できるプロからも信頼される、この人の指揮なら聴きたいと思ってもらうことのできるような指揮者になりたい」と理想のコンダクター像を描く。
 今回の演奏会は、師事する下野竜也氏が広響の音楽総監督を務めていることから実現した。ドヴォルザーク「スラブ舞曲第1番」、チャイコフスキー「眠れる森の美女」など「短くて聴き応えのある曲がそろう」。指揮体験もある。3会場とも午後2時開場。大人1500円・子ども1000円。チケットは同センターなどで販売している。
 問合は、広響事務局☎(082)532・3080。
宮島街道ニュース

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