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原爆死没者の名刻む 光善寺の骨つぼ422人に

2020年06月19日

光善寺で戦争の記憶を後世に残そうと原爆死没者の名を刻んだ
 【佐伯区】広島市佐伯区五日市2丁目の光禅寺に「原爆死没者慰霊碑」がある。碑の地下には原爆で犠牲になった人たちの遺骨など納めた422人の骨つぼが納められている。被爆七十五年目を迎え、追悼の思い、戦争の記憶を後世に残そうと、今年5月には骨つぼに一筆一筆名入れをした。
 同寺には、1939(昭和14)年に日清・日露戦争などで犠牲者を弔う「五日市町陸海軍戦死者墓地」が設置された。原爆投下後の52(同27)年には、同所に遺族会が発案し、ハワイへの移民者の寄付で同慰霊碑を建立したといわれているそうだ。
 入口には、それぞれ2基の石柱がある。奥の碑は、幅約3・5m奥行き約2m・高さ約3・5mの鉄筋コンクリート製。正面には浄土真宗本願寺派第23世宗主の大谷光照氏が揮毫した「至誠心」の銅板がある。
 地下には、高さ約12㎝の骨つぼと同18㎝の陶製の位牌が棚上に並ぶ。遺骨のほかに手紙や遺髪なども納められ、静かに戦争の悲惨さを訴えている。碑の前では、毎年、8月6日には追悼法要を執り行い、午前8時15分には黙祷を捧げている。
 碑は、以前は遺族会が管理していた。高齢化のため現在は同寺が見守っている。三年前には老朽化し一部が崩れたため修繕した。
 一昨年の豪雨で地下にも浸水し膝下まで雨水が浸ったという。位牌には名前と亡くなった当時のことが記されているが、骨つぼには何も書いてなかった。今後、つぼと位牌が別々になり持ち主が分からなくなったらいけないため、骨つぼに名を記すことにしたという。 
 作業では、同寺の世話係(せわけい)が2~4人で骨つぼや位牌を磨いた。森谷勝太郎さん(89)が骨つぼに一人ひとり、そして一筆一筆、筆で施す。原爆で亡くなった義兄の昭作さんの骨つぼがある。森谷さんは「原爆のことを思い、誠心誠意、慰霊を込めて書いている」としたためていた。
 同寺前住職の星月空さんは「慰霊碑を通し戦争や原爆の悲惨さを知ってほしい。新たな思いで七十五年を迎え、碑を後世に残していきたい」と見つめていた。

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