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野鳥が車庫に巣 ヒナの成長記し 廿日市市の山本さん

2020年07月10日

キセキレイの孵化から巣立ちまで見守った山本玲子さん

キセキレイのヒナの成長を記録した
  【廿日市市佐伯】廿日市市佐伯地域の山本玲子さん(82)宅の車庫に、野鳥のキセキレイが巣を作った。山本さんが嫁いで六十年経つが、初めての経験という。4月29日から5月22日まで、卵からかえったヒナが成長し巣立っていく様子を大切に見守り続けた。
キセキレイは、スズメ目セキレイ科に分類される。体長約20㎝で、頭から背、羽部分が灰色で、腹部分の鮮やかな黄色が特徴的だ。
 山本さんが、異変に気づいたのは4月29日。車庫に置いていた縦18㎝×横13㎝×高さ10㎝のプラスチック製のカゴの中に、いつの間にか小枝や草で鳥の巣が作られていた。中には、ウズラの卵より一回り小さい卵が5個産み落とされており、後に6個に増えた。
 初めて訪れた小さな珍客を記録に残そうと、山本さんは撮影を始めた。「トリの巣の中を観察できるのは珍しい」と心が跳ねた。
 毎日、(卵を襲う)ヘビが来ないかと心配し、様子を伺った。2羽の親鳥が交互に抱卵し、5月11日に(卵が)かえると「チュチュチュって、小さくてかわいらしい鳴き声だった」と目を細めた。
 ヒナが、巣の中でえさを求めて口を広げた姿、だんだんと羽毛が濃くなる姿など、成長の変化を撮り続けた。21日、1羽が飛び立ったのをきっかけに、残りの5羽も空へ羽ばたいていった。
 翌日、巣の中をのぞくと、残されていたはずのふんとゴミが無い。「親鳥が掃除したのかしら。「立つ鳥跡を濁さず」はこれが語源かも」と納得した。
 山本さんが「本当に不思議」と感じたのは、31日早朝の出来事。台所へ行くと、1羽の親鳥が床にたたずんでいた。山本さんが抱き上げても大人しい。巣の近くで放すと、飛び立っていった。「きっとお礼に来てくれたんだ」と感動したが、きちんと戸締まりしていたのにどこから入ったのか、いまだ分からないという。
 山本さんはキセキレイ家族との約一カ月を、写真と日記でA4サイズの用紙4枚にまとめた。「彩りのない毎日が、パッと輝いた日々だった。本当に楽しかった」。来年もカゴを置いておくつもりだ。
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